事前にあいさつをすることは大事です
見積もりに納得して契約が済んだらいよいよ工事が始まりますが、集合住宅でのリフォームは隣のお宅に迷惑をかけたり騒音で下の階の住民の平穏な暮らしを邪魔することになりそうですので、挨拶に伺って簡単に説明をしておかないと不快な気持ちにさせてしまうおそれがあります。 建物内全てのお宅を訪問する必要はありませんが、隣接している部屋の所有者のところには最低限顔をだすべきでしょう。 告知されていないのにいきなり隣で工事が始まったら驚きますし、人の出入りも多くなって昼間でも騒がしくなるでしょうから他人にとって近所のリフォームは歓迎されるイベントではありません。 うるさくて煩わしいだけですし、そのことを理解して気を使ってご挨拶に伺っておかなければ書類上や法的には問題がなくてもトラブルに発展するケースもあります。 これが原因でその後通路ですれ違うときに声をかけても返事をしてもらえなくなった、近所のスーパーでばったり会ったから挨拶をしたけど目を逸らされた、映画館で隣の席に座ってきたからポップコーンを差し出したのにこちらの顔を見て嫌な顔をされた、という体験談もあるようですし、改修工事の前後で人間関係が悪化することはよくあるのです、マンションでは。 また管理組合にもリフォームの届出をするよう定められているでしょうから、求められているだけ届出をしておきます。 これらの挨拶回りと届出を開始前までに終わらせて、ようやく枕を高くして眠れる日があなたの家庭にやってきます。 あとは工事が終わるのを待つばかりですが、一戸建ての住宅だと一気に全体的に取り掛かったり部分的に取り壊して作業を進めることもあり、工事の進行中は近所にアパートを借りてそこで待ちわびることが多いです。 でもマンションリフォームは建物全体を修復するような規模でない限り、ひとつの部屋を順番に改修していく形になります。 なので引越しをしてしばらくそこから離れて生活することを強いられるかは作業の内容次第ですし、寝室だろうがリビングだろうが各部屋をローテーションで使っていくことになる場合も多いようです。 バスルームやキッチンだけのリフォームなら、それこそそこだけ使用禁止にするだけで調理に制限はありますがあとは普段通りの生活を送ることもできそうです。 まあ工事中はどこで過ごすかはケースバイケースでしょうが、完了したらどんな風に仕上がったかの確認を行います。 こちらの希望した通りに出来上がっているか、契約内容から逸脱して勝手な改造がされていないか、指定したカラーではない色が使われていないか、説明された内容とは異なる仕様になっていないか、しっかりチェックしましょう。 疑問点があったら率直に質問をぶつけ、直してもらうべき点が発見されたら速やかに修復作業をしてもらいます。 改修後に生活を開始してから不具合や問題が発覚するよりも、引渡しの段階で指摘したほうが業者は素直に話を聞いてくれるはずです。 工事が終わって2ヶ月経過して、「この部分に傷が見つかったんだけど直してよ」と話を持っていっても門前払いをされてしまうかもしれないので、早い段階で問題点を発見して指摘しないと損した気分になってしまいます。 業者の言い分としてはその問題の責任がどちらにあるかわからない、使っている間に傷ついたのではないですか、ということでしょうが確かにその通りです。 なので完了したら業者の方と一緒に仲良く一通り確認をして、完璧な状態であることをはっきりとさせておくのがお互いにとって最良の策でしょう。 あとはこうした工事に付き物の追加費用ですが、悪徳業者でなくてもこれを完全に防ぐことはできそうもありません。 途中で当初の予定から変更しなければならなくなるケースはありますし、予想外の追加費用は普通に作業を進めていても起こりうることなのです。 「追加は認めない、当初の予定通りにやってくれ」というのはどこかに無理が生じるので柔軟に対応しましょう。