マンションのリフォーム
数十年生活する住宅は、建売住宅でも注文住宅でもマンションやアパートみたいな集合住宅でも、定期的にリフォームをしなければあちらこちらが壊れたり穴が空いてしまったりへこんだりと不具合がどんどん発生してきます。 壊れてから修理すればいいじゃない、という考え方は危険で、それでは本体の寿命を蝕んでしまうため早めにメンテナンスをしないといけないのです。 リフォームはそれほど頻繁に行うイベントではないのでみなさん不慣れでしょうが、数年ごとにやらないと50年暮らせる建物が40年で潰れてしまうこともあるので面倒がらずにやらなければいけません。 一戸建てにお住まいなら危機感を持って取り組むようになるでしょうが、アパートやデザイナーズマンションで生活をしている住民は目に付きやすいメンテナンス以上のことは、そんなに積極的に取り組もうとはしないようです。 通路の電球が切れたら交換をしますし植木の枝がボーボーに伸びたら剪定の手配をしますが、外壁の塗装をやろうとはなかなか思いません。 個人の思い付きでは実行できないことも多いですし、10年以上そこで生活をしていないとリフォームの適切なタイミングに居合わせないこともありそうなので、マンションの大きなメンテナンス、リフォームは経験者になれる人が限られているのかもしれません。 マンション以外の住居にも当てはまることですが、リフォームはいつやるか、その時期を狙い定めることから戦いは始まります。 業者選びや料金の見積もりも重要ですが、およそでもスケジュールがないとそっちの作業をどんなペースで進行させればいいのかわからないからです。 10年後にバスルームのリフォームをする予定なら業者に見積もりを依頼したところで、実行時にその会社が存在しているかもわかりませんし扱う商品もガラリと変わるでしょうからあまり意味がありません。 はやめに手配する心掛けはとってもいいことですが、それでも現実的な時期でないと無駄な段取りになってしまうのです。 「このシステムキッチンが気に入った、8年後に我が家に招きいれよう」と主婦が狙いを定めたところで、7年後にはもっと優れた新製品が販売されているかもしれず、またそこに住み続けている保証もありません。 対象の箇所にもよりますが一年以内に時期が迫ってきてから段取りを立てたほうが、効率もよくなるのでリフォームをいつやるかのタイミングを知ることは重要です。 細かい部分・部品なら5年ごとに交換していくものもありますし、大きな設備なら10年~20年に1度というのもあるのでそれぞれの時期を把握しておくことが効率よく快適な生活空間を維持することにも繋がります。 蛇口のパッキン類は5年ごとに点検・交換をすると不意の水漏れで慌てる心配もありませんし、長くても電球もこれくらいで新品に交換するのがいいでしょう。 台所やキッチンの機器は10年ほどで故障する確率も高くなってきますので、今のところはまだ動くとしてもそろそろ買い替えを視野に入れてもいい時期です。 15年も経てばいよいよほとんどの設備が寿命に近いでしょうから、大きな出費を覚悟していろいろと交換をしていくことになります。 壁紙を張り替えたり床を張り替えたり、システムキッチンを入れ換えたりする必要にも迫られているでしょうが、トイレやお風呂場も忘れてはいけません。 丈夫そうな便器だって交換をしたほうがいいかもしれませんし、浴槽やその周囲の壁も傷んでいる部分が目立ち始める頃でしょう。 こうした水まわりに関係する箇所のリフォームは、マンションですと専有部分だけでなく共有部分にも影響を与えることになるので、他の住民の同意を得て協力したり時期を合わせて同時期に行うなどの対処も必要になってきます。 自分の目の前の製品寿命だけではなく、同じ建造物に住んでいる人達の都合も考慮してリフォームの計画を立てる、これがマンションと一戸建て住宅との違いになるので肝に銘じておいてください。